(ブルームバーグ):トランプ米大統領が欧州連合(EU)製の自動車などに対する関税を引き上げる方針を示したことを受け、フランスのフォリシエ貿易担当相は5日、鉄鋼などの戦略産業に対して過度な圧力がかかる場合、EUには対抗手段があると述べた。ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。
トランプ氏は1日、7月に合意した通商協定を順守していないとして、EUから輸入する自動車・トラックへの関税を今週25%に引き上げる計画を表明した。EU当局者は、双方が合意の実施に取り組む中でトランプ氏がこの計画を実行した場合、あらゆる選択肢を検討する構えだとしている。

フォリシエ氏は「私たちは自らの手段を行使する。特に経済や産業、戦略的利益に対して過度な圧力がかかる場合、例えば鉄鋼を念頭に置いているが、もはや無防備でいるつもりはない」と強調した。同氏は5日、グリア米通商代表部(USTR)代表と会談する。6日にはパリで主要7カ国(G7)の閣僚を迎え、会合を主催する。
EUの欧州議会は6日、欧州委員会、欧州理事会と共に、米国との通商協定実施のための法整備を最終決定する予定だ。欧州議会の国際貿易委員会のランゲ委員長は、協定は6月に実施されるとしている。
昨年7月に締結された米EU通商協定では、EUは米国の工業製品に対する関税を撤廃する一方、米国はEU製品の大半に対する関税の上限を15%としている。米国は合意の一部をすでに実施している。だがEU側は、米国が昨年8月にEUの鉄鋼・アルミニウムに対する50%の関税の対象製品を拡大したことを例に挙げ、米国が合意を履行していないとしている。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は5日、アルメニアで記者団に対し「私たちは現在、残る関税に関する約束の実施の最終段階にある。同時に米国にも、合意があった上限との整合性がまだ確保されていない部分などについて、履行する責任がある」と主張した。
原題:France Says EU Will Retaliate If US Threatens Its Industries(抜粋)
--取材協力:Caroline Connan、William Horobin、Andrea Palasciano、Katharina Rosskopf.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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