国際通貨基金(IMF)の基準に従えば、日本が「自由変動相場制」の地位を維持したいなら、為替介入は11月までに3営業日連続で2回までしかできない可能性がある。

片山さつき財務相の同行筋は4日、3営業日連続で介入が実施された場合、1回の介入と見なされるとのIMFの指針に言及した。円相場は4月30日、当局の介入が報じられた後で急騰し、その後数日間にも取引時間中に急上昇する局面があった。

それでも、公的介入があろうとなかろうと、円は下落基調に戻ると市場参加者の多くはみている。イラン戦争はエネルギーを輸入に依存する日本経済にとってマイナスで、米国との金利差も依然として大きいため、円には引き続き下押し圧力がかかっている。

シンガポールに拠点を置くRBCキャピタル・マーケッツのアジア担当マクロ戦略ディレクター、アッバス・ケシュヴァニ氏は、追加介入について「スポット相場が160円の水準にじりじり近づいていることを考えれば、あるだろう」と予想。ただ、「効果があるかと言われれば、短期的には相場を抑え込むことができるが、それ以上となると、ファンダメンタルズ的な円安要因がなお続いている」と述べた。

円は4日のアジア時間に対ドルで一時0.8%上昇し155円台後半を付けたが、急速に上げを解消した。この動きに、当局が再び円買い介入に入ったのではないかとの臆測がトレーダーの間で広がった。先週は1ドル=160円を超えて進む円安を食い止めようと、当局が約5兆4000億円規模の介入に踏み切った公算が大きい。

ロンドン時間5日午前に円は対ドルで急速に下げを拡大し、157円84銭で介入後の安値を更新する場面もあった。欧州のトレーダーによると、157円50銭付近で大量の円売り注文があった。

ブルームバーグ「マーケッツ・ライブ」のストラテジスト、ブレンダン・フェイガン氏は「当局が再び行動を強いられるかが焦点となるが、相場を動かす主な要因が戦争という現在の環境では、そのハードルは以前よりも高いように思われる」との見解を示した。

財務省当局者が4日述べたところによると、IMFの規則では6カ月間で3回までの介入であれば、自由変動相場制と見なされる。3回を超えると、IMFは単なる「変動相場制」に分類する傾向にあるという。

IMFはブルームバーグのコメントの要請に今のところ応じていない。

ブルームバーグがまとめたデータによると、オプション市場では6月末までに円が再び160円の水準に下落する確率が約56%あると見込まれている。

シンガポールを拠点とするエリクセンズ・キャピタルのダミアン・ロー最高投資責任者(CIO)は「日本銀行がインフレに等しいペースで利上げを行わない限り、円は下落する一方だろう」と述べた。

原題:Japan Has Two More Windows for Yen Intervention by IMF Rules (1)(抜粋)

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