(ブルームバーグ):イランがホルムズ海峡で支配範囲の拡大を図る中、数百隻の船舶がドバイ沖に集まっている様子が5日に確認された。戦争開始以降、船舶が集まりやすい海域ではあるものの、これほどの数は異例という。
米国とイランが4日にペルシャ湾で交戦し、数週間続いてきた停戦は不安定な状態となっている。米国はホルムズ海峡に航路を開いたと発表し、米CBSは米海軍の駆逐艦2隻がペルシャ湾に進入したと報じた。
ブルームバーグ・ニュースが監視するドバイ沖の海域には4日以降、さまざまな種類の船舶約60隻が新たに集結した。現在、この海域には信号ベースで少なくとも363隻の船舶が確認されており、これまでの7日間平均の294隻を大きく上回っている。
イランは4日、ホルムズ海峡の「管理区域」を、ホルムズ海峡から南に向かってアラブ首長国連邦(UAE)のウンム・アル・カイワインまで拡大したと発表した。ドバイは、イランが新たに設定した区域の外側に位置する。

イランを巡る戦争が始まって以来、ペルシャ湾での船舶の監視は、トランスポンダーを停止して姿を消す船舶が増え、電波妨害も強まったことで複雑化している。その結果、不自然な形状の船舶の集まりが観測されるようになった。ドバイ沖での船舶の集合の形状も、実際の海上の状況を完全には反映していない可能性があるが、少なくとも、海上輸送の動向を示してはいる。
イランは4日、UAEのフジャイラ港を攻撃した。オイル・ブローカレッジのグローバル海運調査責任者、アヌープ・シン氏は「海峡での双方向の通航がすぐに再開されるとは見ていない」と述べた。
現在のホルムズ海峡の通航数はほぼゼロで、戦前の1日あたり約135隻と比べて大幅に減少している。
長期化する封鎖はすでに世界の海運市場を混乱させている。シン氏は、米国がより多くの船舶をホルムズ海峡外へ誘導できれば、湾内に閉じ込められている数百隻の原油・化学タンカーの脱出の可能性が高まり、市場への圧力が緩和される可能性があるとの見方を示した。
ただ、今週はこれまでのところ、海運業界が慎重姿勢を強めざるを得ない状況だ。UAEの国営石油会社アブダビ国営石油会社(ADNOC)は4日、同社の超大型タンカー「バラカ」がホルムズ海峡でドローン攻撃を受けたことを認め、韓国政府も同国の船舶が戦争開始後初めて攻撃対象となったと発表した。
原題:Ships Cluster Further From Hormuz Strait as Iran Widens Grip (1)(抜粋)
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