米銀シティグループが金属取引を縮小している。コモディティー部門で複数の人員を削減し、工業用金属の現物取引の規模を圧縮していることが、英雇用審判所での審理から明らかになった。

同行のコモディティー事業は近年急成長し、この分野で長年のリーダーであるゴールドマン・サックス・グループやマッコーリー・グループ、モルガン・スタンレーといった大手に挑んでいた。ロンドン金属取引所(LME)で現物金属の引き渡しを伴う資金取引を積極化し、大手商社と競合していた。

しかし、2026年1月の書簡で同行は、「現物取引の規模を縮小」し、現物金属取引は「中核の事業活動」ではなくなるとした。この書簡は人員削減計画を通知するために従業員に送付され、審理で公開された。

シティのジェシー・クロージャー弁護士は、現物金属取引事業の「事実上の閉鎖」に言及した。シティの提出資料によると、同行は1月、コモディティー部門の11人に対し解雇の可能性を通知し、その後一部を解雇した。

同行は電子メールで送付した資料で、「今回の(小規模な)調整は工業用金属の現物マーケティングおよびトレーディング事業に限定され、その他の工業用金属事業には影響しない」と説明。「工業用金属における現物ファイナンス機能は維持し、貴金属やコモディティー全体でも重要なプレゼンスを持ち続ける」とした。

不当解雇を主張

今回の訴訟は、同行の金属部門で営業を担当していたレーガン・ネトリンガム氏が提起した。同氏は、25年の農業分野での「不正取引」を内部告発したことへの報復として解雇されたと主張している。

同氏は証言で「保護対象となる情報開示を行ったため解雇されたと考える」と話した。「内部告発者が懸念を示したにもかかわらず、誠実に受け止められず、非協力的で問題のある人物と決めつけられ、排除された典型的なケースだ」とした。

これに対しシティ側の弁護士は、ネトリンガム氏が懸念を書面で提起したのは解雇リスクの通知後だったと反論。その後の社内調査でも手続き違反は確認されなかったと説明した。

同行は、コモディティー部門、とりわけ現物金属事業で業績が低迷する中、人員削減の一環としてネトリンガム氏を解雇したとしている。

同弁護士が引用したネトリンガム氏の解雇理由を説明した文書で、同行は「社内の金属事業で現物ビジネスの規模を縮小している」とし、「顧客は競合他社の方がより魅力的な価格を提供していると判断している」と記した。

同弁護士は同審判所に対し、「コモディティー分野全体で人員削減が進み、とりわけ26年1月が現物金属事業にとって決定打となった」と述べた。

イアン・コンフォート判事は審理に先立ち4月30日、訴訟中も給与支払いを継続するよう求めるネトリンガム氏による暫定救済の申請を却下した。

ネトリンガム氏はブルームバーグに対し、「本審理に進むことを期待する」と電子メールでコメントした。

原題:Citi Retreats From Physical Metals Markets as Bank Cuts Traders(抜粋)

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