台湾の知的財産・商業裁判所の張銘晃判事は、半導体の受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)から機密を持ち出したとして、東京エレクトロンの元従業員、陳力銘被告に懲役10年を言い渡した。台湾の最重要産業である半導体分野で、産業スパイの脅威が高まっていることを浮き彫りにした。

この件で起訴された他の4人には最長で懲役6年、女性1人には懲役10月、執行猶予3年の判決が下された。また東京エレクの台湾子会社に罰金1億5000万台湾ドル(約7億6000万円)を科したほか、TSMCへの1億台湾ドルの支払いを命じた。

東京市場では東京エレクの株価が3.8%上昇。台北ではTSMCの株価が約6%上昇した。

東京エレクトロンの広報担当者は現時点でコメントしていない。

今回の判決は、世界的なAI導入を支えているTSMCを守るための取り組みを強化している台湾政府の姿勢を反映している。TSMCはエヌビディア、アップル、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の主要なチップ供給企業だ。

台湾企業はこれまでも、独自の半導体開発を急ぐ中国と関係のある主体から、知的財産を狙われるケースが相次いでいた。2025年には、台湾当局が中国最大の半導体メーカー、中芯国際集成電路製造(SMIC)が先端技術へのアクセスを目的に台湾のエンジニアを違法に引き抜いたかどうかについて調査を開始した。

原題:Ex-Tokyo Electron Worker Gets 10-Year Sentence for TSMC Leak (1)(抜粋)

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--取材協力:Meg Shen、Twinnie Siu.

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