(ブルームバーグ):中国の労働市場で予想外の悪化が進み、キャリア初期の労働者にも影響が及んでいる。季節要因に加え、イラン戦争の影響や人工知能(AI)の普及が雇用リスクを高めている。
今週公表された最新統計によると、25-29歳の失業率は3月に7.7%と、前年同月の7.2%から上昇した。国家統計局(NBS)が約2年前に雇用データを見直し、同年齢層を独立区分として定めてからは最高となった。また、16-24歳の失業率も17%近くに上昇し、全体も5.4%と1年ぶりの高水準だった。失業率は31の大都市で上昇した。
7億人超の労働力を抱える中国では、先月の失業率は予想外の上昇となり、賃金の伸びは2022年後半以来の低水準にとどまった。春節(旧正月)の影響に加え、中東紛争によるエネルギー輸出の混乱や企業収益の圧迫が雇用に影を落としている。
職を求める若年層は、シティグループが「広範だがまだ浅い」と指摘するAIの導入にも直面する。将来的には約7000万人の雇用を置き換える可能性がある。
特に学校から職場へ移行する新規労働者を含む25-29歳はこれまで、雇用主にとって魅力的な人材層とされてきたが、AIが労働市場にもたらし得る潜在的な衝撃により影響を受けやすい。
調査会社ガベカル・ドラゴノミクスのアナリスト、エルナン・クイ氏は「イラン戦争によるコスト面の不確実性が採用計画を乱し、3月の労働市場を悪化させた可能性がある」と指摘した。
失業率の上昇が一時的な季節要因によるものか、それとも持続的な上昇傾向の始まりなのかは現時点では明らかでないが、シティグループは、3月に1800人を対象に実施した調査に基づき、中国がAI導入で「転換点」に近づいている可能性があると警鐘を鳴らしている。

原題:Unemployment Spikes for Key Chinese Age Group as AI Use Spreads
(抜粋)
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