(ブルームバーグ):世界的な資源・エネルギー商社ヴィトール・グループの最高経営責任者(CEO)やガンバー・グループのアナリストは、ホルムズ海峡経由のエネルギー輸送再開につながる合意が成立したとしても、イラン戦争の影響は数カ月間続くと警告した。石油・天然ガスの供給フローが二度と平時に戻らない危険もあるという。
代表的な石油商社の幹部らは、スイスのローザンヌで開催された「FTコモディティーズ・グローバル・サミット」で、戦争を終結させる合意が近く成立しても、石油市場の混乱収拾に数カ月を要すると警鐘を鳴らした。
大規模な供給途絶の影響を市場は十分反映しておらず、中東での衝突が長引けば、世界経済をリセッション(景気後退)に追い込むほど価格はさらに上昇せざるを得ないと幹部らは警戒感を示した。
ヴィトールのラッセル・ハーディーCEOによると、石油市場では約10億バレルの供給喪失が確実視される。ホルムズ海峡再開後も供給の流れの回復には時間がかかる。
ガンバーのリサーチ分析グローバル責任者フレデリック・ラセール氏は「サプライチェーン全体を再構築する必要がある。原油供給を以前の水準に戻すには最低3、4カ月かかるかもしれない」と指摘した。
石油商社幹部やアナリストらは、戦争が早期に決着しなければ、石油市場はますます逼迫(ひっぱく)すると警戒する。ラセール氏によれば、戦争があと1カ月続けば、石油市場は在庫を使い果たし「タンクが底を突く」状態に陥るという。
原題:Oil Traders Say Billion-Barrel Hole Will Linger Long After War(抜粋)
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