(ブルームバーグ):スウェーデンの投資会社EQTは、アジアを投資先とする直近のプライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドで156億ドル(約2兆4800億円)を調達した。同地域向けとしては過去最大の規模となる。不確実性の高まりを背景に世界の投資家が米国以外に目を向けている。
資金の提供元は米国が約3割で最大だった。米国、欧州、アジアの3地域で全体の約8割を占めた。残る約2割は中東や富裕層資金からの出資だった。もっともアジアと欧州からの資金は比較的速いペースで伸びている。EQTアジア部門のジャン・サラタ会長がインタビューで明らかにした。
ファンド資金の約75%はアジア域外から流入した。地政学的な緊張や他地域の市場変動が強まる中、多くの海外投資家がアジアに目を向けている。安定したリターンの実現や人材確保、景気変動への対応には一定の規模が求められるため、大手の運用会社に資金が集まる傾向があるという。
「投資家の間では、投資先としてアジアへの関心が非常に高い」とサラタ氏は話した。
新規投資家数は75に上り、これらからの出資が新規資金の約3分の1を占めた。このうち45以上は、これまで同社の他のファンドには投資していたが、アジアファンドには出資していなかった。
機関投資家は引き続き米国への投資に軸足を置いているが、イラン情勢は、地域や資産クラスを分散させる重要性を改めて示した形だ。
EQTは2024年8月にこのファンドを設定した際、当初は125億ドルの調達を目標としていた。
同社の調達額は、KKRが21年に記録した150億ドルを上回り、過去最高を更新した。実績のある大手運用会社への投資意欲の強さがうかがえる。
EQTは、大規模な資金回収と高水準のリターンを強みにPE業界で存在感を高めてきた。26年からの5年間で、アジアでの投資額を3倍増の最大1100億ドルに増やす方針で、欧州での投資を上回るペースを見込んでいる。
原題:EQT Raises Record $15.6 Billion for Asia Private Equity Fund(抜粋)
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