(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は17日、イランでの戦争に伴うエネルギーショックを理由に、短期的な利下げの必要性に慎重な姿勢を示した。そのうえで、同戦争がインフレに長期的な影響を及ぼすリスクがあると警告した。
ウォラー氏はオーバーン大学での講演で、イラン戦争とそれに伴うエネルギーや商品価格への影響が金融政策の判断にどう影響するかについて、2つの主要なシナリオを示した。
第1のシナリオは、ホルムズ海峡再開と貿易正常化が実現すれば、エネルギー価格の急騰を一時的なものとみなし、年後半には労働市場軟化に焦点を当てることが可能になるというものだ。
同氏は「そうなれば、基調的なインフレ率は2%に向けて引き続き低下していくとの見通しになる。その場合も目先の利下げには慎重となるが、見通しがより安定する年後半には、労働市場を支えるための利下げに傾くことになるだろう」と述べた。
ただ、原油先物を含む市場全般が、紛争長期化リスクを過小評価している可能性があると警告。「インフレについては、紛争が長引きエネルギー価格の高止まりが続くほど、企業がそのコストを価格に転嫁し、他の価格にも波及する可能性が高まることがリスクだ」と語った。
同氏は、インフレ上振れリスクと労働市場の弱さの双方を見極めながら、金利の次の対応を判断する考えを示唆。「インフレへのリスクが労働市場へのリスクを上回る場合には、政策金利を現在の目標レンジに据え置く可能性もある」と述べた。
原題:Fed’s Waller Signals Caution On Rates, Sees Risk of Longer War(抜粋)
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