(ブルームバーグ):米OpenAIは16日、創薬のスピードアップを支援する人工知能(AI)モデルの初期バージョンを公開した。科学の飛躍的進歩に貢献するAI開発に強い意欲を示すテック大手の間で、創薬分野への関心が高まっており、先行するアルファベット傘下グーグルにOpenAIも対抗する。
対話型の生成AI、ChatGPT(チャットGPT)を開発したOpenAIの発表によれば、新モデル「GPT-Rosalind(ロザリンド)」は、大量のデータから知見を導き出したり、科学的研究を患者向け医療に応用したりするなど、ライフサイエンス研究の支援に役立てる。
OpenAIによると、ロザリンドは当初、法人顧客の一部にリサーチプレビュー版として提供される。初期のユーザーには、米製薬大手アムジェンやモデルナ、非営利の生命科学研究機関アレン研究所が含まれる。
OpenAIやグーグル、アンソロピックは、新薬研究の指針提供や個人の医療データの分析に至るまで、AIの科学・医療分野への応用にますます力を注いでいる。
2024年にはグーグル・ディープマインドの研究者2人が、タンパク質の構造を予測するAIシステム「 AlphaFold(アルファフォールド)」の開発で、ノーベル化学賞を共同受賞した。AIの助けを借りて開発された一部の新薬は、初期の臨床試験段階に入っている。
16日の米株市場では、OpenAIの最新モデルに関するニュースが伝えられると、創薬関連銘柄の株価が軒並み急落し、IQVIAホールディングスが3.5%安、チャールズリバー・ラボラトリーズ・インターナショナルは2%安で取引を終えた。
OpenAIとアンソロピックは、コーディングや科学、サイバーセキュリティーなど、より幅広いタスクに対応できる高度なAIモデル開発を競い合っており、ソフトウエア開発といった特定分野の技術進歩に伴い、生物兵器製造などにAIが悪用される不安が再燃している。
原題:OpenAI Takes on Google With New AI Model Aimed at Drug Discovery (1)(抜粋)
(創薬関連銘柄への影響などを追加して更新します)
--取材協力:Angel Adegbesan.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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