(ブルームバーグ):国際通貨基金(IMF)アジア太平洋地域局長のクリシュナ・スリニバーサン氏は16日、日本銀行の金融政策について、データ重視の姿勢を維持しつつ、段階的に政策金利を引き上げるべきだと述べた。
米ワシントンのIMF本部で記者会見を開いた。スリニバーサン氏は、中東情勢の不安定化に伴うエネルギーショックが長期化すれば、「為替レートを通じた波及や二次的な影響により、通貨の下落や一段と持続的なインフレを引き起こしかねない」と指摘した。
中央銀行の金融政策を巡っては「引き続き機動的であるべきだ」と強調。日本の基調的なインフレ率は日銀の目標を下回っているため、「日銀は初期のショックをそこまで気にすることなく、金融緩和の縮小を継続することが可能だ」と述べた。
日銀は27、28日に金融政策決定会合を開き、利上げを実施するかどうかを議論する。物価上昇と景気後退が同時進行するスタグフレーションが懸念される中、経済や物価への影響は一段と見極めにくくなっており、日銀の政策判断には市場の注目が集まっている。
15日に開かれた主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席した片山さつき財務相は、利上げが経済に与え得る悪影響を懸念して金融政策は「様子見」とする声が会議の中で多く聞かれたと明らかにした。
スリニバーサン氏は日本経済について、春闘の賃上げ交渉を背景に実質賃金の伸びが良好で、内需は力強いとの認識を示す。その上で「われわれの日銀への助言はこれまで述べてきた方針と同様で、データを重視しつつ、段階的に利上げを進めるべきだというものだ」と語った。
その他の発言
- IMFは日本のインフレ率について、一時的に加速した後、2027年までに目標水準に戻ると予想
- 日本と中国、韓国は地域内の他国と比べ、エネルギーの実質的バッファーがあると指摘
- 財政政策については、日本はバッファーを賢明に使い、的を絞った支援を行うべきだと語った
--取材協力:Colum Murphy.
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