日本政府観光局(JNTO)は15日、3月の訪日外客数が前年同月比3.5%増の361万8900人となり、同月として過去最高を更新したと発表した。年初からの累計も1000万人を突破し、堅調な回復が続いている。

国・地域別では、韓国が同15%増、台湾が同25%増と全体をけん引した。一方で、中国政府による訪日自粛の呼びかけを背景に、中国からは同56%減の約29万人と大幅に落ち込んだ。また、中東地域からは約31%減だった。

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森トラストによると、中国からの団体は新規予約が停滞している。個人客は前年比減少が続くものの、1月を底に緩やかに減少幅は縮小しているという。

一方で、訪日客数の先行きは不透明だ。イラン情勢の緊迫を受けた原油価格高騰で航空券が値上がりしているほか、サーチャージの値上げに踏み切る航空会社も出てきており、インバウンド市場への影響が懸念される。森トラストによると、3月の中東や欧州からの団体客の宿泊が前年比で減少した。

大和総研の山口茜エコノミストは、韓国や台湾は、旅行客数が原油価格上昇の影響を受けやすいとみる。両国からは訪日客も多く、中東情勢が長期化した場合の経済への影響は相対的に大きいとみられると指摘した。

足元では、百貨店の免税売上高が弱含んでいる。大丸松坂屋百貨店の前期(2026年2月期)の免税売上高は前年比13%減となった。12ー2月の客数は前年同期比22%減と落ち込んだ一方、円安を背景に客単価は8%増加した。一方、高島屋は今期(2027年2月期)のインバウンド営業収益が前年比11%減となる見通しで、訪日客需要の減速を織り込む。

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