(ブルームバーグ):米財務省のテクノロジーチームが、脆弱(ぜいじゃく)性の特定に着手するため、米アンソロピックの最新人工知能(AI)モデル「Mythos(ミトス)」へのアクセスを求めている。事情に詳しい関係者が明らかにした。
財務省の最高情報責任者(CIO)であるサム・コーコス氏は、同モデルへのアクセスを早ければ今週中にも取得することを目指していると、関係者は匿名を条件に話した。アンソロピックはアクセスを限られた機関にのみ提供している。コーコス氏は先週、同省のサイバーセキュリティーチームにこの技術について説明し、強力なAIシステムがもたらし得る将来的な脅威に備えるよう指示したという。
財務省はコメント要請に応じなかった。アンソロピックはコメントを控えた。
ベッセント米財務長官とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先週、ミトスを巡り、米銀大手の最高経営責任者(CEO)を招集して緊急会合を開催した。ミトスおよび同様のモデルがもたらし得るリスクについて銀行側が認識しているか、またシステム防御に向けた対策を講じているかを確認した。
アンソロピックは、企業が自社システムに対する検証や防御策の構築を事前に行わなければ、同モデルがサイバー攻撃に悪用される恐れがあると警告している。ウォール街のCEOらは先週の同会合で、ミトスを深刻に受け止め、脆弱性の検出に活用するよう求められた。
米国防総省は今年に入り、アンソロピックを米国のサプライチェーン上のリスクと位置付けた。AI技術の軍事利用を巡って同社と対立したことを受けたもので、AIサービスを別の提供企業へ引き渡すまで6カ月の猶予期間を設けた。
コーコス氏はヘルステックのスタートアップ共同創業者で、イーロン・マスク氏が主導して政府機関の支出削減を進めた政府効率化省(DOGE)の一員。2025年半ばに財務省の最高情報責任者に任命された。
原題:US Treasury Seeking Access to Anthropic’s Mythos to Find Flaws(抜粋)
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