日産自動車は14日、車種削減や主力市場への注力などを軸とする長期ビジョンを公表した。業績不振が続く中、合理化を進める一方、開発のスピードアップなどを図る。

日産によると、低収益の車種を廃止して成長領域に投資を振り向け、モデル数を現在の56から45に削減する。1つの車種に複数のパワートレインの設定を設けるなどして顧客への選択肢を確保し、将来的に主要な3車種とそれらの派生で販売台数の80%以上をまかなう方向だ。

日産は販売低迷で業績が悪化しており、従業員2万人や工場7カ所の削減を柱とする再建計画を進めている。構造改革費用に加え、トランプ関税による影響もあって業績は厳しい状態が続いており、前期(26年3月期)は2期連続の大幅な純損失になる見通しだ。日産ではこれまでも楽観的な経営計画を示して未達に終わるケースが多く、今回の長期ビジョンにも市場から厳しい視線が注がれそうだ。

市場では日本と北米、中国の主要な3市場に注力する方針も明らかにした。米国は持続的な成長のための基盤と位置付け、2030年度までに年間100万台の販売を目指す。関税問題を抱える中で生産の現地化による強みも活用する。

日産のロゴ

電気自動車(EV)投資については引き続き規律の取れたものとし、市場の状況や政策の変化に柔軟に対応する。高級車ブランドのインフィニティでは26年に投入予定のスポーツタイプ多目的車(SUV)「QX65」のほかハイブリッド車など計4モデルを投入しててこ入れを図る。日本ではコンパクト車のシリーズを導入するなどで30年度までに年間販売55万台を目指す。

EV「N7」などの好調で販売を盛り返している中国では、開発スピードやコスト競争力を生かし、輸出を担う拠点とする。EVなど新エネルギー車の品ぞろえを強化し、中国外への輸出も増やすなどして30年度までに年間販売100万台を目指す。

日産はまた、人工知能(AI)ドライブ技術を搭載するモデルをラインアップの約9割まで拡大することを目指す目標も掲げた。

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