(ブルームバーグ):米国とイランはパキスタンでの直接協議に向けた準備を進めている。だが、ホルムズ海峡は依然として実質封鎖の状態にあるほか、イスラエルと親イラン組織ヒズボラの交戦も続いており、脆弱(ぜいじゃく)な停戦合意が維持されるのか予断を許さない状況だ。
トランプ米大統領が今週初めに発表した停戦合意は10日時点で、おおむね中東全域で維持されている。ただ、クウェートは夜間の攻撃を報告した。また停戦合意の対象にイスラエルの対ヒズボラ軍事作戦が含まれているのかどうかも、依然として判然としない。
イスラエルはレバノン南部への攻撃を継続しているが、200人以上が死亡した8日の大規模作戦に比べれば規模は縮小した。ヒズボラも無人機やロケット弾で応戦している。
米国とイランの代表団は11日にパキスタンの首都イスラマバードで会談する予定。戦争前には世界の石油および液化天然ガス(LNG)の約5分の1が通過していたホルムズ海峡の再開も主要な争点となっている。
米代表団を率いるバンス副大統領は現地に向けて出発する際、トランプ大統領が協議に向けて明確な指針を示したと記者団に述べ、イランに対して交渉に真剣に臨むよう求めた。
「米大統領が述べたように、イランが誠意をもって交渉する意思があるなら、われわれも手を差し伸べる用意がある」とバンス氏は説明。「もしわれわれをだまそうとするなら、交渉団がそれに応じることはないと分かるだろう」と語った。
ホルムズ海峡問題を巡って、トランプ氏は9日、SNSへの投稿で、同海峡を通過する石油タンカーに料金を課さないようイランに警告した。
同海峡の船舶航行は停戦合意後も目立った回復の兆しは見られない。船主らが海峡の状況について明確になるのを待っているためだ。船舶追跡データによると、9日遅くにロシア船籍の大型タンカー1隻が海峡を通過したが、これは例外的な動きにとどまっている。

原題:US-Iran Peace Talks Near With Hormuz, Lebanon Top of Agenda (2)(抜粋)
--取材協力:Eltaf Najafizada、Skylar Woodhouse、Eric Martin、Magan Crane.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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