(ブルームバーグ):高市早苗首相は10日、国家備蓄石油の約20日分を5月上旬以降に追加放出する方針を表明した。
官邸で開いた中東情勢に関する関係閣僚会議で述べた。首相は「原油の安定供給に万全を期すため、5月上旬以降、第2弾の国家備蓄の放出として約20日分を放出する」と述べた。
米国とイランの停戦合意後もホルムズ海峡の事実上の封鎖は続いている。首相は同海峡を通らないルートでの石油代替調達を進めた結果、備蓄放出量を抑えながら年を越えて石油の供給を確保できるめどがついたとしているが、エネルギー安定供給の見通しに不透明感は残る。
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首相は海外の同志国から石油調達支援の要請が届いており、個別に対応を進めていることも明らかにした。具体的な国名は挙げなかった。先月31日、中東産の石油製品を原料としてアジア諸国で生産される医療品などを念頭に、日本に不可欠な物資を供給するアジア諸国との相互協力や支援を検討すると表明していた。
また、日本国内では全体として必要な量を確保しているものの、塗料用シンナーなど一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとし、関係閣僚に迅速な対応を指示した。緑茶の製造過程で必要とされるA重油やバス・トラックなどの軽油供給の懸念の解消も求めた。
イラン戦争を受け、首相は先月、国内消費の45日分に相当する約8000万バレルを官民で放出すると発表。3月16日から15日分の民間備蓄、26日から当面1カ月分の国家備蓄と約6日分の産油国共同備蓄の放出を始めた。資源エネルギー庁によると、日本の石油備蓄は直近の4月6日時点では230日分となっている。
(首相の発言の詳細や背景を追加し、更新しました)
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