国際通貨基金(IMF)は、イラン戦争の影響を受けて世界経済の成長見通しを引き下げる構えだ。ゲオルギエワ専務理事が7日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで明らかにした。

ゲオルギエワ氏は、米国とイスラエルによる対イラン攻撃の前は「2026年の成長見通しを引き上げる方向にあった」としたうえで、「戦争の影響を踏まえ、引き下げることになる」と述べた。

新たな見通しは来週、IMFと世界銀行がワシントンで各国の政策当局者を集めて開く会合に合わせて発表される。ゲオルギエワ氏は「覚悟しておいてほしい」と述べた。

IMFのゲオルギエワ専務理事

同氏は、中東湾岸地域からのエネルギー輸送が滞ったことで、イラン戦争は「ネガティブな供給ショック、すなわち物価押し上げ要因」をもたらしていると指摘。「そのため、インフレに注意を払うことが優先されるべきだ」と語った。

また、世界は新型コロナ禍前と比べて大きな景気減速への対応準備が不十分であり、そのための政策手段も弱まっていると警告。さらに、大国間の緊張の高まりにより、緊急時における国際協調は一段と難しくなっている一方で、そうした緊急事態そのものはより頻発していると指摘した。

エネルギー需給の逼迫にとどまらず、イラン戦争は世界の肥料市場にも打撃を与えており、食料不安を一段と深刻化させる恐れがある。

国連世界食糧計画(WFP)は先月、戦争が今年半ばまでに終結せず、原油価格が1バレル=100ドル超の水準にとどまった場合、新たに約4500万人が深刻な飢餓状態に陥ると警告した。

原題:IMF Chief Warns World Is Ill-Equipped to Counter Iran War Risks(抜粋)

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