中国軍の予備役の待遇や能力向上について定めた「予備役人員法」が採択されました。中国軍の継戦能力の強化につなげる狙いがあるものとみられます。

中国の国会にあたる全国人民代表大会の常務委員会は30日、予備役の待遇や能力向上について定めた「予備役人員法」を採択しました。来年3月1日に施行されます。

法律では、予備役の身分や待遇の保障について定められているほか、予備役の能力水準の向上を図ると明記されています。

予備役に対しては「中国共産党の指導を堅持し、『習近平の強軍思想』を実行する」ことを義務付けているほか、有事の際の召集や移動を迅速にすることも定められています。

法律を整備することで予備役を集めやすくし、兵力不足を補い継戦能力を強化したい狙いがあるものとみられます。

習近平指導部は今世紀半ばまでにアメリカと並ぶ「世界一流の軍隊」を目指す「強軍思想」を提唱しており、軍改革を進めています。今回の予備役の法律整備もその一環とみられます。