(ブルームバーグ):キューバ革命を率いた元最高指導者フィデル・カストロ氏の孫、サンドロ・カストロ氏はビールを飲みながら辛辣(しんらつ)な体制批判を展開するインフルエンサーとして、多数のフォロワーを集めている。同氏は67年続く共産党体制について、指導部の「働きぶりはまずい」と述べ、大半の国民は異なる統治体制を望んでいると話した。
サンドロ氏は30日、ハバナでCNNのインタビューに応じ、キューバのディアスカネル大統領が「解決せずに放置した多くの問題が、現在の国民に降りかかっている」と発言。「多くの国民は主権を伴う資本主義を望んでいる」とも述べた。
キューバでは体制批判が処罰の対象になることが多い。サンドロ氏はインスタグラムのフォロワー15万8000人に向け、パロディーや風刺の動画を投稿している。
ある動画では、「キューバを買いたい」と話すトランプ氏のそっくりさんをバイクに乗せて走る様子が映されている。ルビオ米国務長官からの電話を断るふりをしながら、ゴミの山や停電など、キューバの荒廃を示す状況をやゆする内容の動画もある。
サングラスをかけ、キューバ産ビールの瓶を手にした姿がトレードマークになっているサンドロ氏は、カストロという姓がキューバの問題から自分を守ってくれるわけではないとCNNに語った。祖父フィデル・カストロ氏は1959年の革命を主導し、人口1000万人の同国を共産主義国家へと導いた。
オンラインで寄せられたサンドロ氏へのコメントの中には、他の人物が同じことをしても許されるのか疑問視する声もある。あるユーザーは「他のキューバ人がこの動画を作ったらどうなるだろう」と書き込んだ。
キューバ政府は国内問題の多くについて、米国による「最大限の圧力」政策のせいだとしている。米国は事実上の海上封鎖を敷き、3カ月余りにわたってキューバへの燃料供給を阻止してきた。
31日には約73万バレルの原油を積んだロシアのタンカーが、キューバのマタンサス港に入港し、この包囲は一時的に解除された。
ホワイトハウスによると、このタンカー入港を認めた決定は米政府の政策変更を意味するものではない。トランプ政権はキューバに一党支配国家からの変革を促すために経済的圧力を行使しており、今後のタンカーについてもケースバイケースで差し止めまたは通過を認める権利を留保していると、同大統領の報道官は30日に述べた。
しかしキューバ政府の高官は、このタンカーの到着が国際的なニュースになったこと自体が、ワシントンの冷酷さを示していると話す。
キューバのデ・コシオ外務次官は31日、「残酷な封鎖の証しだ。キューバ国民は英雄のようにこれに耐えている」とソーシャルメディアのX(旧ツイッター)に投稿。「支配されることを拒むキューバに対し、米国は帝国主義国家としての犯罪的な残虐性を見せている」と批判した。
原題:Castro’s Grandson Faults President, Says Cubans Want Capitalism(抜粋)
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