(ブルームバーグ):中国の電気自動車(EV)メーカー、比亜迪(BYD)の王伝福会長は、中国のEV業界は今後も厳しい状況が続くと警告した。昨年10-12月(第4四半期)決算が3四半期連続で予想を下回ったことを踏まえたものだ。
王氏は27日に公表された年次報告書の株主向け書簡で、「競争は過熱状態に達し、過酷な『淘汰(とうた)の段階』に入っている」と指摘。「世界の構図は加速度的に変化し、自動車産業の100年にわたる変革は重大な局面に入った」とした。
BYDの10-12月期の利益は予想以上の落ち込みとなった。純利益は38%減の93億元(約2200億円)、売上高は約14%減の2377億元となり、いずれもブルームバーグが集計したアナリスト予想を下回った。
同社は世界販売台数では米テスラを上回ったものの、通期では4年ぶりの減益で、売上高の伸びはこの6年で最低の伸びとなった。世界最大の自動車市場である中国で激しい競争が続いていることが、王氏のコメントからうかがえる。
BYDは世界市場で支配的地位を築いてきたが、現実の壁に直面している。国内販売は鈍化し、後発組の小米などが展開するテクノロジー重視モデルに対抗するため、多額の投資を余儀なくされている。
2026年に入ってからの状況もさえない。今年1-2月の販売は落ち込み、長年首位を維持してきた中国市場でも、吉利汽車にトップの座を明け渡している。
このためBYDは海外市場にますます目を向けている。同社モデルの需要は海外で急拡大しており、1台当たりの利益も高い。
今年これまでの国内販売は低迷する一方で、輸出は持ちこたえている。同社は26年に海外で130万台の販売を目指す。ただ、関税など貿易障壁を回避するため海外工場建設への投資を進めており、高コストかつリスクの高い取り組みでもある。
原題:BYD’s Profit Slump Shows China’s EV Downturn Is Far From Over(抜粋)
--取材協力:Charlotte Yang.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.