(ブルームバーグ):トランプ米政権は、中東に数千人規模の兵力を展開しているものの、イランへの地上攻撃を直ちに計画しているわけではないとの姿勢を同盟国に示している。事情に詳しい関係者が明らかにした。
協議が非公開だとして匿名を条件に語った同関係者は、そのうえで、トランプ大統領はいつでも考えを変えたり、攻撃に踏み切ったりする可能性があるとした。中東に展開する兵士らの任務は、米国人の避難支援のほか、米国の意図をあえて曖昧に保つためなど、さまざまな役割を担う可能性があるとした。
ホワイトハウスはコメント要請にこれまでのところ返答していない。これより先、米紙ウォールストリート・ジャーナルが米国が同地域にさらに1万人の兵士を派遣する可能性があると報じたことについて問われたケリー報道官は、こうした発表は国防総省から行われるとした上で、トランプ大統領は「常にあらゆる軍事的選択肢を有している」と述べた。
ルビオ国務長官は27日、米国は地上部隊を投入せずともイランでの目標を達成できるが、部隊の存在はトランプ大統領に選択肢を与えるとの認識を示した。
「大統領は複数の不測の事態に備える必要があるが、その詳細をメディアで話すつもりはない」とルビオ氏は記者団に語り、「われわれは地上部隊なしでもすべての目標達成が可能だ。しかし、緊急事態に備え、大統領が最大限の選択肢と状況に応じた対応の余地を確保できるよう、常に準備を整えている」と続けた。
ここ数日、国防総省は海兵遠征部隊2個部隊、計約5000人を中東に派遣した。このうち最初の部隊は28日に到着予定で、次の部隊到着にはさらに時間を要する見込みだ。さらに同省は、第82空挺(くうてい)師団の兵士約2000人の派遣も命じた。
こうした動きを受け、トランプ大統領が地上攻撃に向けた準備を進めているのではないかとの観測が広がっている。想定されるシナリオとしては、イランの主要な石油輸出拠点であるカーグ島の掌握や、イランの核物質の確保、ホルムズ海峡周辺の沿岸部の占領などが挙げられている。

原題:US Signals to Allies No Immediate Plans for Iran Ground Invasion
(抜粋)
--取材協力:Eric Martin、Catherine Lucey.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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