(ブルームバーグ):運輸、交通の業界団体は27日、自民党本部で開いた集会で、軽油の安定供給確保や価格高騰対策を講じるよう求めた。中東情勢を受けた軽油の販売制限で国内の物流や国民生活に支障が生じる恐れがあると主張した。
全日本トラック協会の寺岡洋一会長は、3月初旬から全国各地で石油販売会社から軽油の供給を停止・縮小するとの一方的な通達が行われたと報告した。国民生活や経済活動を支える「エッセンシャルワーカーとしての責務」は「適正な価格・量の油がないと実現しない」と述べ、販売制限は「許されてはならない行為」だと訴えた。
集会は全日本トラック協会、全国ハイヤー・タクシー連合会、日本バス協会が主催した。イラン戦争の先行きが不透明な中、3団体共同で自民幹部に直接、対応を求めた。小林鷹之政調会長は、トラックやバス事業者に対する軽油の販売停止や数量制限の「状況は極めて深刻だと受け止めている」と発言した。
3団体は集会で、軽油を安定的に確保できる環境の整備、軽油・液化石油ガスの緊急的激変緩和措置の継続、燃料価格高騰分の転嫁と燃料サーチャージの周知徹底を含む決議を採択した。小林政調会長は決議内容について「党を挙げて実現に向けて全力を尽くす」と述べた。
ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続く中、政府は石油備蓄の放出やガソリンや軽油価格の抑制のための補助を行っている。政府は国内の原油需要を満たす量は現時点で確保できているとする一方、供給の目詰まりが発生する可能性もあるとして情報提供を呼びかけている。
実態把握も進めている。金子恭之国土交通相は19日の記者会見で、バス事業者のうち約1割から軽油価格の上昇やこれまで通りの供給がなされていないとの報告が寄せられたと明らかにした。
--取材協力:香月夏子.
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