セアダット駐日イラン大使は26日、ホルムズ海峡の混乱は米国とイスラエルが引き起こしており、国際社会はこれを止めるために果たすべき責任があると述べた。日本にはその能力があり、イランからの信頼も得ていると話した。

日本・イラン友好議員連盟(会長・岸田文雄元首相)の総会に出席後、国会内で記者団に語った。イランの行動は自衛のための措置であり、侵略行為が二度と繰り返されないことが保障されるまで断固とした決意で臨むとした。米国とイスラエルによるイラン攻撃に「誰もが苦しんでいる」と述べた。

日本については反戦を貫いてきた「イランの友人だ」とし、「国際的なレベルで活動し、この侵略の恒久的な停止、終結に向け主導する非常に優れた能力がある」と話した。日本とは「状況全体について協議している」と述べた。

日本は米国がイランと長年対立を続ける中でも、独自の友好関係を保ってきた。第1次トランプ政権下の2019年には当時の安倍晋三首相がイランを訪問し、最高指導者だったハメネイ師と会談し、緊張感和を働き掛けた経緯がある。セアダット氏は岸田元首相ら日本の国会議員に対し、イランの立場を説明し、理解を求めた形だ。

一方、同大使は高市早苗首相が日米首脳会談で「世界中に平和と繁栄をもたらせるのはドナルド(・トランプ氏)だけだ」と述べたことについてはコメントを控えた。議連総会では「非常に実りある意見交換ができた」とし、今後も議論を続けると述べた。

ホルムズ海峡については、「誰もが恩恵を受けられることを保証するような仕組み」が必要で、イランは沿岸国としての権利があると述べた。国際社会の一員として日本から何らかの提案があれば、喜んで検討する用意があるとも語った。日本関係船舶のホルムズ海峡通過の可能性などについては話し合っていないという。

和平交渉

セアダット氏は米国とイスラエルによる攻撃は国際法と国連憲章に対する「明確な、露骨な違反だ」と主張。両国の攻撃が「ホルムズ海峡を含む地域全体を戦場へと変えた」とし、同海峡の事実上封鎖されている現状はイランではなく「侵略者たちが引き起こした」と述べた。

その上で、トランプ米大統領を念頭に、「彼が和平案を提示し、それを押し付けるというようなことはあってはならない」と述べ、「一方的な押し付けは許されない」と付け加えた。

米ホワイトハウスは、 イランとの和平協議が進展していると強調した。一方、イランは米国の働き掛けを公然と拒否し、中東や世界の市場を大きく揺るがしている紛争の終結に向けて独自の条件を提示した。

セアダット氏は「侵略者が一方的に何かを決定したり、計画を立てたりするようなことはあってはならないと思う」と述べた。「何かを決定するのは米国ではなく、イランだ」とも語った。

原題:US Can’t Impose Peace Plan Unilaterally, Iranian Ambassador Says(抜粋)

(駐日イラン大使の発言を追加し、更新しました)

--取材協力:村上さくら.

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