25日の日本市場は株式が続伸。米国とイランの停戦協議への期待から買いが先行し、東証株価指数(TOPIX)の上昇率は約1カ月半ぶりの大きさになった。円は対ドルで159円近辺に下落。債券は原油価格の下落でインフレ懸念が和らぎ、超長期債を中心に上昇(利回りは低下)した。

米国はイランとの戦争終結に向けた15項目の計画を策定した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。経済的な打撃が拡大する状況の下、米政権内では紛争解決を急ぐ姿勢が強まっている。また、イスラエルのメディアは米国がイランとの1カ月の停戦を模索していると伝えた。戦争の長期化懸念が後退し、北海ブレント原油は一時7%下落した。

TOPIX構成銘柄の9割以上が上昇したほか、33業種中32業種が値上がりするなど幅広く買われた。中東の緊張緩和が期待される中、原油先物価格の下落で投資家のリスク許容度が高まった。アジア時間25日の米株先物高も安心感をもたらした。

岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長は「地政学リスクが解消されて動き始めれば原油も下がり、さらに株価は戻ることになる」との見方を示した上で、今は「値固めしている段階だ」と話した。

株式

キオクシアホールディングスやフジクラなど半導体・人工知能(AI)関連株が買われ、東京海上ホールディングスなどの保険株や銀行株の上げも目立った。

大和アセットマネジメントの建部和礼チーフストラテジストは、中東情勢の「エスカレーションが緩和する兆しが出ている」と語る。日本株は「半導体関連など売られていた銘柄ほど戻りやすい」と指摘した。

為替

円の対ドル相場は159円近辺に下落。イラン戦争の先行き不透明感が根強く、ドル買い・円売りが優勢になった。

関西みらい銀行の石田武ストラテジストは、原油価格は下がったとは言え、イラン戦争前と比べると大幅に上昇しており、「原油価格が元の水準に戻るまで円安圧力は残る」とみる。財務省の原油先物への介入説が浮上していることも「当局の手詰まり感を表しており、いつまで160円を防衛できるか分からない」と語った。

債券

債券は長期債や超長期債が上昇。原油価格下落を受けた買いに加え、日本銀行の定例の国債買い入れも一定の支えになった。中期債は日銀の早期利上げへの警戒から売りが優勢だった。

日銀は1月22、23日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表。1人の委員は、中立金利と比べた政策金利の現在地を探りつつ、数カ月に一度のペースで利上げを進めることが適切との認識を示した。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは「議事要旨はどちらかと言うと債券の売り材料。原油価格の落ち着きを好感した買いの方が勝っている」と述べた。ただ、イラン戦争を巡る情報が錯綜(さくそう)し、投資家の様子見姿勢が強いと言う。

日銀は午前10時10分に定例の国債買い入れオペを通知した。対象年限は残存期間3年超5年以下、5年超10年以下、10年超25年以下、物価連動債で、いずれも買い入れ額は据え置いた。

新発国債利回り(午後3時時点)

この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。

--取材協力:我妻綾.

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