(ブルームバーグ):25日の日本市場は株式が大幅続伸。米国とイランの停戦協議への期待から買いが先行している。債券は原油価格の下落でインフレ懸念が和らぎ上昇(利回りは低下)。円相場は対ドルで158円台後半でもみ合っている。
米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は関係者の話として、米国が紛争終結に向けた15項目の計画をイランに提示したと報じた。また、イスラエルのメディアは米国がイランとの1カ月の停戦を模索していると伝えた。
日経平均株価は一時3.4%上昇し、10日以来約2週間ぶりの日中上昇率となった。米国とイランの停戦協議への期待から原油先物価格が下落しており、押し目買いが優勢となっている。アジア時間25日の米株先物高も安心感につながっている。
岩井コスモ証券の林卓郎投資情報センター長は「地政学リスクが解消されて動き始めれば原油も下がり、さらに株価は戻ることになる」との見方を示した上で、今は「値固めしている段階だ」と語った。
株式
日経平均は一時19日以来となる5万4000円台に乗せた。キオクシアホールディングスやフジクラなど半導体・人工知能(AI)関連株が大幅高。東京海上ホールディングスなど保険株や銀行株も上げも目立つ。建設など内需関連も高く、東証33業種中32業種が上げている。
大和アセットマネジメントの建部和礼チーフストラテジストは、中東情勢の「エスカレーションが緩和する兆しが出ている」と語る。日本株は「半導体関連など売られていた銘柄ほど戻りやすい」との見方を示した。
債券
債券は上昇。原油価格下落を受けた買いに加え、日本銀行の定例の国債買い入れも一定の支えになっている。
日銀が1月22、23日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表。1人の委員は、中立金利と比べた政策金利の現在地を探りつつ、数カ月に一度のペースで利上げを進めることが適切との認識を示した。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは「議事要旨はどちらかと言うと債券の売り材料。原油価格の落ち着きを好感した買いの方が勝っている」と語る。ただ、イラン戦争を巡る情報が錯綜(さくそう)し、投資家の様子見姿勢が強いと言う。
為替
円の対ドル相場は158円台後半でもみ合い。イラン戦争の早期終結への期待が高まる一方で、長期化への懸念も消えておらず、売り買いが交錯している。
三菱UFJ信託銀行ニューヨーク支店資金証券室シニアバイスプレジデントの横田裕矢氏は、中東紛争の早期終結期待と長期化懸念が綱引きしており、ドル・円相場は158円から159円台後半のレンジが強固になっていると話す。中東情勢の先行き不透明感から「ドルの堅調が続く」一方で「介入への警戒感から160円の手前では足踏みするだろう」と述べた。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは25日付リポートで「ドル・円は159円台定着には失敗している」と指摘。 週末に向け米国とイランの停戦に向けた機運が高まるかが焦点となっており、「159円前後での推移が基本シナリオ」としている。
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。
--取材協力:我妻綾.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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