日米首脳会談でもう一つ焦点となったのが、「石油の調達」です。高市総理はトランプ大統領に要請しましたが、課題が見えてきました。

会談の冒頭、トランプ大統領がおもむろに話したのは日本の急所、エネルギー問題です。

アメリカ トランプ大統領
「日本は我々の石油や天然ガスの大規模な買い手だ。特にアラスカ州から購入する。日本に非常に近いからだ」

高市総理
「いやいや、今から…今から話すところなので」

慌てた様子の高市総理。トランプ大統領に「日本がアラスカ産の石油の輸入を希望している」と先に明かされてしまいました。

日本が使う石油の94%は中東からの輸入。新たな調達先の一つと期待されるのがアラスカです。

JNNが去年、取材したアラスカ北部の油田。北極圏に位置していて、6月に入っても気温は氷点下。永久凍土に覆われた大地に延々と敷かれているのは、石油のパイプラインです。

首脳会談で石油の供給が約束されるのではとの期待もありましたが…

高市総理
「私からトランプ大統領に対しまして、日本において米国から調達する原油を備蓄する共同事業を実現したい旨を伝えました」

合意や決定の二文字はなく、「お願い」にとどまりました。

また、アラスカの石油の供給能力には限界があると専門家は指摘します。

日本総研 栂野裕貴 研究員
「急ピッチな増産を仮にするとしても、それで生産できる量は日本が中東から得ている原油を全て補うのは厳しい」

中東からの原油の輸入量は1日あたり230万バレル。しかし、アラスカの生産能力は1日40万バレル程度。そのほとんどがアメリカ国内で使われ、輸出の余力がないといいます。さらに…

日本総研 栂野裕貴 研究員
「すぐに掘れるわけではなくて、普通のプロジェクトだと半年くらいは投資決定から原油の産出までかかる。足元の原油不足に手当てするのとはちょっと違う」

石油を速やかに、どこから手に入れるのか。高市総理は難しいかじ取りを迫られています。