米銀JPモルガン・チェースは、世界有数の好パフォーマンス株に数十億ドル規模の持ち分を保持していることで注目を集めた中国人投資家、唐浩氏のプライベートバンキング口座を閉鎖した。事情に詳しい関係者が明らかにした。

唐氏は同行の中国プライベートバンキング部門の主要顧客で、数百万ドル規模の収入をもたらしていたが、顧客確認(KYC)上の問題を理由に数カ月前に取引関係が解消された。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。

KYC規定は、違法行為の可能性を回避するため、銀行に顧客の身元や資金源の確認を義務付けている。

唐氏は2025年早期の時点で、米広告テクノロジー企業アップラビンに40億ドル(約6400億円)相当の持ち分を保有。同社の株価は前年に700%余り上昇していた。

JPモルガンの広報担当者は「方針上、特定の個人がプライベートバンクの顧客であるかどうかは確認できない」と述べた。アップラビンの広報担当ジョシュア・グランディー氏はコメントを控えた。唐氏の代理人もコメントしなかった。

上場企業において大口の持ち分が開示されている投資家を大手プライベートバンクが敬遠するのは異例だ。それでも、事情に詳しい別の関係者によると、JPモルガンの中国事業からの収入は拡大している。

カリフォルニア州パロアルトに本拠を置くアップラビンは、モバイルアプリ開発者向けにマーケティングサービスを提供しており、人工知能(AI)ブームの恩恵を受け、24年には世界で最も好調な株式の一つに数えられた。

25年の届け出によれば、唐氏は同社株の3.2%を保有。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、その価値は17日の終値時点で約46億ドルに相当する。

原題:JPMorgan Shut China Tycoon’s Account That Made Millions for Bank(抜粋)

--取材協力:Pui Gwen Yeung、Diana Li、Venus Feng、Jonathan Browning.

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