(ブルームバーグ):イタリア政権は、使用が禁止されてきた原子力技術を実際に復活させる方法を模索している。メローニ首相は長年、イタリアの景気停滞の打開策として原子力の活用を提唱してきた。
イタリアで最後の原子炉が閉鎖されたのは約40年前。首相側は原子力発電を再開する方法について専門家と協議を進めていると、計画に詳しい複数の関係者が匿名を条件に語った。
関係者によると、イタリア当局者は技術設計を調査するためにカナダを訪問し、フランス当局者と同国の原子力産業について話し合った。政府内部では韓国や米国の選択肢も議論されているという。
原子力の活用は国内でエネルギー高に苦しむ企業を支援するというメローニ首相の公約の要だ。同国のエネルギー価格は欧州でも最高水準にある。原子力発電が長期的な解決策の一部となり得ると主張しており、自身の政治的命運も部分的に、原子力計画の成否に委ねている。

ピケットフラティン環境・エネルギー安全保障相は10日、イタリアは「できるだけ早く」原子力発電計画を再開すべきだと述べ、発電所は安全かつ「経済的に合理的」でなければならないと強調した。
ただメローニ政権側は、それが容易でないことを認識している。原発禁止を2回にわたり圧倒的多数で可決した国民を説得するには、巧みな政治的駆け引きと適切なタイミングが必要になると、一部の関係者は語った。総選挙が近づいていることも、状況をさらに複雑にしている。
首相府はコメントを控えた。
原題:Italy Explores Nuclear Return After 40 Years as Energy Costs Hit(抜粋)
--取材協力:John Ainger.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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