殺傷能力のある“武器”も輸出可能に?“日本の安全保障政策の大転換”
高柳キャスター:
今回の与党の提言は、この5類型を撤廃するというものです。つまり、殺傷能力がある“武器”も輸出が可能になるのでしょうか。

TBS報道局政治部 渡部記者:
今回与党がまとめた案では、殺傷能力がある武器の輸出を原則認めるとしています。しかし一概に何でもOKというわけではなく、与党案では大きく3つの歯止めを設けています。
▼相手を絞る…協定を結んだ国に限定する
▼場所を絞る…戦闘中の国は原則認めない
▼丁寧な説明…国民・国会の理解

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
宮澤喜一さんは、かつて国会で「日本は武器を輸出してお金を稼ぐほど落ちぶれていない」と答弁しています。つまり、日本は多少お金儲けをしなくてもいいから、武器を輸出しない国として維持していくんだということです。
まずは、これまでの「日本は武器を輸出しないで世界に冠たる立場を維持していく」という部分が変わるのか、変わらないのかという議論をしてもらいたいと思います。
技術的な「5類型」の撤廃などの話だけでなく、そのような議論がないまま進んでいくことは非常に危険な面がある気がします。

井上貴博キャスター:
この点は意見がきっぱり分かれるところだと思います。星さんが話したように「お金稼ぎはやるべきでない」という意見もあります。
その一方で、防衛装備品の輸出緩和は単なるビジネスではなく、平時から協力関係を結ぶことで安全保障を強力にし、何かあったときに日本の抑止力につながるという考え方もあります。
今までの与党では公明党がブレーキ役になっていましたが、日本維新の会がアクセル役になったという点についても見ていく必要があると思います。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
この問題のさらに危ないところは、法律ではなく単なる与党の合意だけで運用していくことです。国会という文民統制の本筋のところで、統制がきくのかという問題も出てきます。