(ブルームバーグ):米半導体大手エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は、同社によるOpenAIへの出資が1000億ドル(約15兆7000億円)に達する可能性は低いとの見方を示した。エヌビディアは従来、OpenAIに最大1000億ドル出資すると表明していた。
フアン氏は5日、サンフランシスコで開かれたモルガン・スタンレー主催の会議で「OpenAIに1000億ドルを投資する機会は恐らくないだろう」と発言。OpenAIが年内にも新規株式公開(IPO)に踏み切る計画に言及し、「このような重要な企業に投資できる最後の機会かもしれない」と語った。
エヌビディアは先月、OpenAIが実施した総額1000億ドルの大型資金調達ラウンドに300億ドルを出資した。生成人工知能(AI)のChatGPTの開発元である同社の評価額は7300億ドルとなった。エヌビディアにとってのスタートアップ1社に対する出資としては過去最大規模だが、昨年9月にOpenAIと結んだ合意の一環として検討していた最大1000億ドルの出資計画を大きく下回った。

想定より小規模な出資は、AI業界をリードする企業と世界最大級の半導体メーカーである両社の関係を巡る懸念を招いた。ただ、1月31日時点でもフアン氏はOpenAIの取り組みを「信じられないほど素晴らしい」と評価し、同社を「現代で最も重要な企業の一つ」と呼んでいた。
OpenAIはフアン氏の発言についてコメントを控えた。
フアン氏はまた、OpenAIの競合であるアンソロピックに対する最近の100億ドルの出資も、恐らく「最後」になるとの見通しを示した。AIプラットフォームのClaudeを手がけるアンソロピックも、同様にIPOに向けた準備を進めている。
会議での発言でフアン氏は、これらの企業への投資を巡って一部投資家が抱く懸念や、資本投入がバブルの兆候との不安にも言及した。
同氏は、AIコンピューティングの導入はすでに企業に利益をもたらしているとの持論を改めて示し、マイクロソフトのような大規模データセンター運営企業もその一例だとした。
これらの顧客がより多くのコンピューティング能力を確保できれば、成長はさらに加速すると述べ、コンピューティング能力が3倍になれば、売上高も3倍になると話した。
フアン氏は自社の歴史的な業績を強調し、業界は大きな成長局面の入り口に立っていると述べた。
一連の発言を受け、エヌビディア株は4日のニューヨーク市場で一時2.6%上昇した。
原題:Nvidia CEO Huang Rules Out $100 Billion OpenAI Investment (1)(抜粋)
--取材協力:Shirin Ghaffary.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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