(ブルームバーグ):ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモン会長は、中東地域での紛争に対する金融市場の反応は「穏やか」とし、状況をより深く理解するには数週間を要するとの見方を示した。
シドニーで3日に開かれた豪経済紙オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)主催のビジネスサミットで「現時点では不確実な点が非常に多く、推測するのは極めて難しい」と指摘。投資家は紛争が長期化するかどうか、また消費に影響が及ぶかどうかを見極めようとしていると語った。
トランプ米大統領は3日、ホルムズ海峡を航行する石油タンカーやその他の船舶の安全を確保するため、米国が保険と海軍による護衛を提供すると表明。これが市場の不安を和らげる一因となった。ただ、イスラエルがイランの首都テヘランに対し新たな空爆を実施したほか、イラン側はカタール、バーレーン、オマーンに向けてミサイルを発射するなど、紛争は地域全体に波及している。
ソロモン氏は「市場の反応を見ると、実際のところ驚いている。市場の反応は穏やかだ」と述べた。
一方、紛争によって原油価格上昇に伴うインフレ再燃への懸念が高まる中、市場では米利下げ期待が後退している。
ソロモン氏は、米株式市場の「恐怖指数」とされるボラティリティー指数(VIX)が急上昇し、その他のボラティリティー指標も上昇していること自体には驚いていないと言及。「市場が影響を本格的に織り込むには、2-3週間かかるだろう」と述べた。
また1兆8000億ドル(約283兆円)規模のプライベートクレジット市場の混乱にも言及し、特有の問題が幾つか発生しているものの、信用の質全体が懸念される状況ではないとの見方を示した。
「これらのポートフォリオの基礎的な信用実績を見る限り、現時点で広範な悪化は見られていない」とした。
同時に米経済は底堅さを維持しており、信用リスクが過度に高まっている分野を特定するのは難しい状況だともコメント。信用循環やリセッション(景気後退)があれば「融資基準が緩んでいた分野がより明確になる」と語った。
原題:Goldman’s Solomon Surprised by ‘Benign’ Market Reaction to War(抜粋)
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