(ブルームバーグ):4日の日本市場で株式相場が大幅続落し、日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)は共に一時3%を超える下げとなった。中東での軍事衝突激化や原油高の長期化が懸念され、投資家が運用リスクを減らす動きが続いている。債券は上昇、円は対ドルで157円台後半でもみ合っている。
日経平均は節目の5万5000円を取引時間中としてほぼ1カ月ぶりに割り込んだ。商社や機械、非鉄金属、ガラス・土石といった海外景気に敏感な業種のほか、金融株など内外需とも幅広く売られている。
アセットマネジメントOneの浅岡均チーフストラテジストは「ことしに入って日本株やアジア株は大きく上昇しており、その多くが海外資金によるものだった」と指摘。海外投資家がリスクを徐々に落としていく過程で、相場は段階的に下げる可能性があると述べた。
中東ではイスラエル軍が3日、イラン指導部が利用するテヘランの建物を空爆したと発表。カタールとイラクは主要エネルギー施設での生産を停止した。米国のトランプ大統領はホルムズ海峡を航行する石油タンカーなどに保険と海軍の護衛を提供すると表明したが、同政権が戦闘からどのような出口を目指しているのかについて不透明感は高まっている。
株式
業種別では鉱業や石油・石炭製品など原油関連株も安く、東京証券取引所の全33業種が下げている。
トランプ米大統領が海上輸送路の確保に向けて行動を起こすと表明したことについて、大和アセットマネジメントの建部和礼チーフストラテジストは「通行が回復するならポジティブな話」だと前置きしながらも、護衛したからといって100%安全なのか、実際の船会社がどこまで安心できるのかがポイントになるとみていた。
為替
円相場は対ドルで157円台後半でもみ合い。三井住友信託銀行ニューヨークグローバルマーケッツ部の山本威調査役は、リスク回避が続く中で「ドル買いが強まっている」とし、政府からのけん制がなければドル・円は158円を上抜ける可能性があると話した。
一方、中東情勢の収束が見通せなければ米国経済への悪影響が意識され、相場が「逆回転」する可能性もあると述べた。
債券
債券相場は上昇。三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、前日に大きく売られた反動が出やすいとみる。ただ、原油高によるインフレ警戒から積極的に買い進む地合いではないと述べた。
あすは30年債入札が予定されている。稲留氏は超長期債の地合いが改善していることはポジティブ材料と指摘。一方、ボラティリティーの高さに加え、高市早苗首相が年度内の予算成立を急ぐ構えで「丁寧な財政運営とは言いにくい」ことはネガティブだとの見方を示した。
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(5段落目を東京証券取引所に訂正します)
--取材協力:我妻綾、日高正裕.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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