(ブルームバーグ):1.8兆ドル(約284兆円)規模のプライベートクレジット市場が資金引き揚げを求める投資家からの圧力にさらされる中、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントでプライベートクレジットのグローバル共同責任者を務めるビベック・バントワル氏は3日、ファンドの解約制限は「バグではなく特性だ」と述べた。
いわゆるセミリキッド型のプライベートクレジットファンドは、通常、四半期ごとに5%の解約を認めており、その水準を上回る請求があった場合には一定期間制約を設けることができる。このところ、ブラックストーン・グループやブルー・アウル・キャピタルなどの業界大手は、解約を単に制限するのではなく、増加した引き出し要請におおむね応じるか、別の形で資金を払い戻してきた。
バントワル氏は、米ニューヨークで開催されたブルームバーグ・インベスト・カンファレンスで登壇し、ゲートの設定により「投げ売りの状況で起こり得る価値の毀損(きそん)から、投資家とファンドを実際に守ることができる」と述べた。
プライベート・クレジットファンドの解約請求は、2025年10-12月に急増したが、初期データによれば2026年も厳しい年となる可能性がある。投資銀行ロバート・A・スタンガーは先週のリポートで、資産クラスからの「急旋回」を背景に、ビジネス開発会社(BDC)の資金調達額が前年比で40%減少すると予想した。
バントワル氏は業界の混乱について、人工知能(AI)がソフトウエア企業に与える影響への懸念も一因となっている一方で、非流動性に対する許容度を投資家が見極める「プライスディスカバリー」の局面だと語った。
同氏は「ニュースを見て自分が取るリスクに不安を感じた結果、残るのが本当にそこにとどまりたい人々であるなら、そうした人々はより高いスプレッドの恩恵を受けることになる」と述べ、長期的にはその動きは「健全」だとの考えを示した。
ブラックストーンでプライベートクレジット戦略のグローバル責任者を務めるブラッド・マーシャル氏も、同社の主力プライベートクレジットファンドから過去最高の7.9%の持ち分払い戻しを認めた決定に言及した。マーシャル氏は、こうした取り組みは流動性ニーズへの対応に役立っており、想定通り機能していると強調した。
マーシャル氏は、BDCとして運営する主力のプライベートクレジットファンド「BCRED」の流動性オプションに関する議論で、「通常の年であれば、当社のポートフォリオは約20%が入れ替わるはずだ。クレジットの観点では、それは160億ドル規模の流動性に相当する」と語った。
原題:Goldman Private Credit Chief Says Gating Is Feature, Not Bug (1)(抜粋)
--取材協力:Olivia Fishlow、Ellen DiMauro.
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