ゴールドマン・サックス・グループのトレーディングデスクは米国株について、持続的な上昇に転じる前に、さらなる調整を余儀なくされるとの見方を示した。ぜい弱な投資家心理や不安定な資金フローを理由に挙げた。S&P500種株価指数が7000の大台突破を実現できなかったことで、相場は崩れやすくなっていると警鐘を鳴らした。

ゲイル・ハフィフ、ブライアン・ギャレット両氏らは顧客向けリポートで、「ここからの上昇には、まず調整が必要だ」と指摘。良好なマクロ経済環境も、地政学的緊張や商品価格の激しい変動の吸収にほとんど寄与しておらず、短期的には「苦痛を伴う」道筋になると分析した。

週明け2日のS&P500種は、序盤の急落から下げ幅を縮め、ほぼ横ばいで引けた。市場では、中東の紛争激化が市場に与える影響が意識された。ホルムズ海峡の事実上の閉鎖やサウジアラビアの主要製油所での操業停止がエネルギー市場を揺るがし、原油先物は急騰。北海ブレント原油は約6.7%高の1バレル=78ドル付近で取引を終了し、昨年6月以来最大の上げを記録した。

原油高は投資家を動揺させているものの、経験則に基づくと、その悪影響は限定的になる可能性がある。ゴールドマンのトレーダーらによると、2000年以降にウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油が1営業日で10%以上、上昇したケースは22回あるが、S&P500種は直後の売り局面を乗り越えるとリターンがプラスになることが多い。

同指数の翌営業日は平均0.24%の下落だが、1カ月のリターンは平均で1.23%のプラスで、中央値では3.57%のプラスとなった。ブレント原油の急騰時も同様のパターンを示している。

一方、同社のドム・ウィルソン氏は、原油高が短期的には株式やクレジット市場の重しになるとの見方を示した。ただ、深刻かつ持続的な供給障害が発生しない限り、世界経済の成長に大きな打撃を受けることはないとも論じている。

ゴールドマンのトレーダーらによれば、3月は季節的にはまだら模様だ。1928年以降のデータで3月は4番目にリターンが低い月となっている。過去のデータでは前半は不安定な展開となり、3月1-14日まではわずか30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の上昇にとどまる。ただ、3月15日からの2週間は平均で80bp上昇しており、月後半にパフォーマンスが改善する傾向がある。

原題:Goldman Traders See ‘Painful’ Path for US Stocks Before Rebound(抜粋)

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