(ブルームバーグ):中東の主要産油国は、域内の紛争拡大によりホルムズ海峡の閉鎖が25日超に及んだ場合、生産停止を余儀なくされる可能性がある。JPモルガン・チェースのアナリストが指摘した。
ナターシャ・カネヴァ氏らアナリストはリポートで、「これを超えると、貯蔵制約により強制的な生産停止に追い込まれる」と説明した。
米国とイスラエルは2月28日、イランに対する攻撃を開始した。これに対しイランは、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、バーレーンなど複数の国を標的としたミサイル攻撃で報復した。
イラン沖の要衝で、世界の原油および液化天然ガス(LNG)の約5分の1が通過するホルムズ海峡は、正式な閉鎖には至っていないものの、船主が自主的に通航を見合わせているため、タンカーの往来は事実上停止している。JPモルガンによると、2月28日の同海峡経由の輸出量は、ほぼ全量がイラン産原油で、約400万バレルと通常の1日当たり水準のおよそ4分の1に落ち込んだ。
JPモルガンの3月1日付リポートによると、同海峡を経由して輸出される液体燃料は日量約1900万バレルで、このうち原油は約1600万バレル。サウジアラビアやUAEなどは一部をパイプラインで別の海上ルートに振り向けることが可能だが、その量は限定的だという。
イラク、クウェート、カタール、オマーン、イランを含む湾岸7カ国全体では、陸上の原油貯蔵能力に約3億4300万バレルの余力があるとJPモルガンは試算する。これは海峡閉鎖で滞留する生産量の約22日分に相当する。さらに海上での追加貯蔵も緩衝材となり得る。湾岸地域には約60隻の空船タンカーがあり、約5000万バレルを吸収できるため、生産をさらに3-4日延ばすことが可能だという。
原題:Mideast Oil Output May Need to Stop If Hormuz Closed for 25 Days(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.