(ブルームバーグ):イーロン・マスク氏は、自身が率いる人工知能(AI)スタートアップxAIの組織再編を行ったと明らかにした。xAIからは今週、共同創業者2人が退社した。
マスク氏は11日のxAI従業員との全社会合で、xAIを4つの中核部門に再編すると表明した。中核部門は、AIチャットボット「Grok」・音声製品、コーディング、動画生成製品「Imagine」、デジタルエージェントを活用するソフトウエア部門「Macrohard」とした。会議の様子はX(旧ツイッター)で公開された。
マスク氏は「重要なのはスピードと加速だ。より速く動けば、リーダーになれる」と従業員に語った。また、退社した元同僚らに謝意を表した。
今回の会合は、xAIの共同創業者であるジミー・バ氏とトニー・ウー氏が相次いで退社したことを受けて開かれた。ここ数日で他の社員数人も退職している。
柱となるチャットボット・音声部門は、2024年にxAIに加わったアマン・マダーン氏が率いる。同氏は会合で、OpenAIの音声モデルの成功に刺激を受け、xAIはモデル開発を急ピッチで進めていると述べ、「何もないところから6カ月で開発にこぎ着けた」と語った。
コーディング部門は共同創業者のマヌエル・クロイス氏が率い、同じく共同創業者の張国棟氏が動画生成を統括しつつ、コーディングも支援する。マイクロソフトの名称をもじってMacrohardと命名された部門は、創業メンバーのトビー・ポーレン氏が責任者となる。
マスク氏は「AIの計算資源の大半はリアルタイム動画生成の処理に充てられるだろう。われわれはこの分野でリーダーになると見込んでいる」と述べた。
出席した幹部らは、xAIが積極的に採用を進めているとも強調した。
バ氏とウー氏の退社により、マスク氏を含む共同創業者12人のうち、過去2年間で6人が同社を去ったことになる。こうした退任は、xAIが最近、マスク氏の宇宙開発企業スペースXと統合したことに続く動きだ。ブルームバーグ報道によると、統合後の会社の評価額は1兆2500億ドル(約191兆円)。この取引により、データセンターの拡充や高価な計算用チップの購入、人材確保に向け資金を急速に消費しているxAIの資金逼迫(ひっぱく)は和らぐ可能性がある。
xAIはテネシー州メンフィスの大規模データセンターの拡張を計画しており、計算能力は約2ギガワットに拡大する見通しだ。州境をまたぐ拡張には200億ドル超を投じる予定だという。
Xの製品部門責任者ニキータ・ビア氏によると、ソーシャルネットワークXとGrokを含む関連アプリの利用者は約10億人に達した。サブスクリプションによる年間経常収益は10億ドルだという。
マスク氏は、メッセージ機能のみを利用したいユーザー向けに新たな「X Chat」アプリを立ち上げると語った。また、送金機能「X Money」を今後数カ月以内に限定的に試験提供すると述べた。
原題:Musk Restructures xAI’s Teams After Co-Founders Depart (2)(抜粋)
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