(ブルームバーグ):米投資会社カーライル・グループの最高戦略責任者ジェフ・カリー氏は、原油と金属市場は「著しい投資不足」の状態にあり、価格に大きな上昇余地があるとの見解を示した。また、原油価格を押し下げている長期の供給過剰観測は過大評価されているとの見解を示した。
カリー氏は9日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「原油の供給過剰を裏付けるデータをかき集めなければならない状況なら、供給過剰とは言えない」と指摘。「供給過剰とはスレッジハンマーで頭をたたかれるようなものだ」と例え、一目瞭然な状況との認識を示した。
ニューヨーク市場の原油価格は今年に入って10%強上昇し、1バレル=64ドル付近で推移している。これは、価格急落を招く供給過剰を長年警告してきた米金融業界アナリストの予測と異なる。予想と現実が乖離(かいり)している主な要因は、制裁対象であるロシア産原油が洋上に滞留していることだ。つまり供給は存在するが、購入に前向きな国が一部に限られる。一方、そうした余剰分の多くを中国が吸収している。

カリー氏は、仮に制裁が直ちに解除されれば最大1億バレルが再び市場に流入すると試算しているが、こうしたシナリオは「誰も想定していない」と語った。
米イラン関係の緊張や黒海にある主要輸出ターミナルの混乱、米国の寒波など一連の追い風も、原油価格を下支えしている。
カリー氏によると、地政学リスクの高まりはコモディティーの買いだめにつながっており、ハイテク中心の「ニューエコノミー」から、資産集約型産業主体のオールドエコノミーに資金をシフトさせる要因となっている。足元の状況は、2000年代初頭のドットコムバブル崩壊後に起きた金価格の急騰局面を強く想起させるとしている。
原題:Carlyle’s Currie Says Oil, Metals Markets Are ‘Underinvested’(抜粋)
--取材協力:Charles Gorrivan.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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