衆院選(2月8日投開票)で自民党が単独過半数を確保する可能性が、報道各社の序盤調査で示された。高市早苗首相が掲げる「責任ある積極財政」の推進力が高まるとの見方から、市場では財政拡大リスクが改めて意識されている。

日本経済新聞電子版によると、1月27、28日両日に行った調査で自民の獲得議席は過半数の233議席を「上回る勢い」だ。全289選挙区のうち4割弱で「有力」、定数176の比例代表でも70議席台に乗せる見通しという。

読売新聞による同期間の調査でも自民が単独過半数を「うかがう勢い」。中国や九州などを中心に半数近くの小選挙区で「優勢」、比例代表では自民が単独過半数を維持した2021年の72議席と同程度が「視野に入る」とした。

衆院選で自民党が単独過半数を確保すれば、高市首相の歳出拡大路線が加速する公算が大きい。与党は2年間に限り食料品に対する消費税をゼロにすることを公約に掲げており、金融市場では財政規律の緩みへの懸念が一段と強まりかねない。

SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは29日付のリポートで、実際に自民党が議席を伸ばせば、高市首相の党内の求心力が増すとともに「責任ある積極財政に国民の信を得た格好になる」と指摘。債券市場は「財政拡張につながるとの認識を基に金利上昇で反応するだろう」と予想する。

29日の債券市場では財政悪化懸念から長期金利が上昇。新発10年債利回りは前日比1.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い2.25%を付けている。

日経は、自民は全17常任委員会で委員長を独占できる安定多数の243議席も「うかがう」とし、日本維新の会との与党ではさらに委員の過半数も確保できる絶対安定多数の261議席に「達する勢い」とした。読売も与党で261議席も「見据える」としている。

27、28両日に調査を行った共同通信は、与党で「過半数の勢い」、支持が広がれば自民で単独過半数も「うかがう」とした。自民は170程度の小選挙区でリードし、比例も堅調だという。

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