(ブルームバーグ):円相場が対ドルで急騰した23日の外国為替市場で、日本の通貨当局が円買い介入を実施した明確な形跡は確認できなかった。日本銀行が26日公表した27日の当座預金増減要因の予想値と市場の推計値との差が小さかったためだ。
為替介入などが反映される財政等要因はマイナス6300億円。東京短資の27日の予想はプラス1000億円、セントラル短資と上田八木短資はマイナス3000億円だった。3社平均のマイナス1667億円との差額は約4600億円だった。
為替取引の実際の決済は2営業日後に行われるため、介入が行われた場合、結果は27日の日銀当座預金残高の見通しに表れる。日銀の財投等要因の予想値と市場の推計値に大きな隔たりがあれば介入実施の裏付けとなり得るため、同データに注目が集まっていた。
東短リサーチの高井雄一郎研究員は、日銀の財政等要因の予想値が推計値から2、3兆円マイナス方向にずれていれば介入が入ったと推察できるが、「この程度の違いであれば、少なくとも大規模な介入が入ったとは考えにくい」と述べた。
円相場は23日、日本銀行の植田和男総裁の会見後に159円台から一時157円台に急伸。ニューヨーク時間には、米通貨当局が参考となる為替レートの提示を求めるレートチェックを行ったとの観測が出る中で155円63銭まで上昇幅を拡大した。上昇率は前日ニューヨーク終値比で1.75%と昨年8月以来の大きさだった。
片山さつき財務相は26日、日米当局によるレートチェックの観測が浮上している為替動向について、日米財務相共同声明に沿って「対応している」と述べた。米国との協調介入の可能性についてはコメントを控えた。
2022年以降に日本の通貨当局により行われた円買い介入で1回当たりの規模が最小だったのは、22年10月の7296億円だった。

(市場関係者のコメントを追加して更新します)
--取材協力:横山恵利香、間一生、日高正裕.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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