(ブルームバーグ):世界銀行は今年の世界の成長率見通しを引き上げ、貿易摩擦の激化にもかかわらず世界経済は驚くほどの耐性を示していると説明した。
世銀は13日公表した最新の「世界経済見通し」で、2026年の実質国内総生産(GDP)成長率見通しを2.6%と、昨年6月時点の予測(2.4%)から引き上げた。米経済の今年の成長率予想も2.2%と、従来の1.6%から大幅に引き上げられた。

昨年の世界の成長率については2.7%に上方修正。トランプ米大統領の関税発動を見越し、企業や家計が前倒しで財の調達を急いだことによる貿易の急増に加え、高水準の輸入関税の影響が想定より小さかったことや、人工知能(AI)分野への投資拡大が寄与したとみている。
世銀の副チーフエコノミスト、アイハン・コーゼ氏は「世界の成長率は一定のレンジに収まりつつある。耐性はあるが、成長が加速しているわけではない」と指摘。実質GDP成長率は23年以降2.6-2.8%のレンジにとどまっており、新型コロナウイルス禍以前の10年間の平均(3.2%)を下回っていると述べた。
国際通貨基金(IMF)は25年の予測を10月に引き上げたものの、先行きは厳しいと警告していた。IMFは19日に最新の見通しを公表する予定だ。
世銀は報告書で、世界経済の耐性は「注目に値する」としつつも、リスクは依然として下振れ方向に傾いていると分析。「特に高関税で輸出が第三国に振り向けられ、そうした国々の国内生産者が輸入競争の激化からの保護を求める事態になれば、貿易摩擦が再び激化する重大なリスクがある」としている。

中国の成長率については25年が4.9%、26年は4.4%と見込んでいる。いずれも従来の予想から上方修正された。
原題:World Bank Boosts 2026 Economic Outlook on Resilience (1)(抜粋)
--取材協力:Zoe Schneeweiss.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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