(ブルームバーグ):米ミネソタ州ミネアポリスは市内の公立学校を今週いっぱい休校とした。同市で女性が移民・税関捜査局(ICE)職員に射殺された事件から一夜明け、抗議活動が広がり、連邦職員との対峙(たいじ)が緊張を増している。事件の捜査はミネソタ州知事の反対を押し切る形で、連邦捜査局(FBI)が単独で遂行することになった。
CNNの中継映像では、セントポールの連邦政府ビル前でデモ隊と治安部隊が怒鳴り合い、押し合う様子が見て取れる。少なくとも数名が連邦職員に連行された。現地の記者によれば、デモ隊に催涙成分を含む弾丸(ペッパーボール弾)が発射されている。
ICE職員は7日、不法移民の取り締まり中、車内にいたレネ・ニコール・グッドさん(37)を射殺。その様子をとらえた動画はソーシャルメディアで広く拡散された。連邦当局は発砲について、広範な移民取り締まりの一環として特定の対象に絞った対策を実施している際に発生したと説明。トランプ大統領をはじめ政権首脳部は、自己防衛だとして発砲を擁護した。ミネアポリスのフライ市長はこれを「ゴミのような論拠だ」と切り捨てた。
この日はエコノミック・クラブ・ミネソタの昼食会でベッセント米財務長官が講演。一部で懸念されていた混乱は起きなかった。

ノーム米国土安全保障長官は8日、ニューヨークで記者団を前に、事件の捜査はミネソタ当局の管轄外だと述べた。
同長官によれば、グッドさんを射殺した政府職員は自動車に衝突されたため病院で手当を受け、退院した。経験豊富なこの職員は訓練に沿って行動したと、ノーム長官は述べ、射殺された米国市民のグッドさんを国内テロリストだと表現した。
このようにトランプ政権から射殺した職員を擁護する発言が相次いだこともあり、ミネソタ州当局は連邦当局による捜査の信頼性に疑問を抱いている。州の捜査当局は証拠や聴取内容へのアクセスを連邦当局から禁じられ、捜査に参加できなくなったという。
ウォルズ州知事は8日の記者会見で「ミネソタ州は捜査から外された。これでは公正な捜査結果が得られるとは極めて考えにくい」と述べた。
この事件は州法と連邦法の両方に違反している可能性があるため、連邦当局が州を締め出すことは極めて異例だ。FBIは当初、州および地元の警察と協力し、証拠を共有していたが、突然方針を変えた。
原題:Walz Clashes With Noem Over Federal Probe Into ICE Shooting (1)(抜粋)
(ノーム長官の発言とミネソタ州知事の発言を加えます)
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