年末年始(12月29日-来年1月9日)の日本株は、高値圏での堅調な推移が見込まれている。ただ、年明けには米国でさまざまな政治・経済イベントがあるため波乱含みでもある。

日経平均株価、東証株価指数(TOPIX)とも史上最高値圏で年末を迎える中、米国での追加利下げ期待が投資家のリスク許容度を高めており、日本株は比較的底堅い展開が続きやすい。

ただ、年明けの相場に対しては不透明要因も多い。その一つが、トランプ関税を巡る最高裁判決だ。判決期日はまだ未定で、年明け早々の可能性もある。違憲判決が下れば、徴収済みの関税の返還を命じられることも考えられる。その場合はトランプ政権が別の法的な枠組みで関税導入を目指す公算が大きく、不確実性が高まる。

次期連邦準備制度理事会(FRB)議長人事は年明けに発表される可能性がある。このほか、1月1週は米国で5日に12月のISM製造業景況指数、7日にADP雇用統計、9日には労働省発表の雇用統計など、重要な経済指標が相次いで発表される。米国の景気は底堅いものの、人工知能(AI)投資の過熱感が指摘されているほか、雇用や中低所得者の消費には陰りも見られ、雇用情勢に対する投資家の関心は高い。

4週のTOPIXは週間で1.2%高と反発した。日本銀行の利上げをこなして安心感が広がり、11月以降不安定な動きとなっていた半導体関連銘柄が急反発した。

《市場関係者の見方》

ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジスト

現在の高値圏のまま年末を迎えると、年明けからは高値波乱があり得る。米国での雇用軟化が気がかりだ。失業率の上昇に加え平均時給の伸びも鈍化している。トランプ関税の消費者への価格転嫁が進む中、賃金上昇がさらに減速すれば、実質賃金がマイナスになることもある。長期的な先高観はあるものの、近年は年明けにボラティリティーが高くなることが多く、調整のリスクはあるだろう。

楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリスト

12月4週からグロース株が戻り始めており、しばらくグロース優位となりそうだ。このため日経平均がTOPIXよりも上昇し、史上最高値をうかがう展開も見込まれる。AI関連株では銘柄選別の動きが進んでおり、競争優位がある銘柄を中心に買われるだろう。FRB議長の人事に関しては、どの候補も利下げ推進派であり株式市場はいったん好感するとみる。一方で、米最高裁がトランプ関税に違憲判決を下した場合、今後の不透明感がネガティブに働きそうだ。

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