(ブルームバーグ):SOMPOホールディングスは25日、農家の直売所や産直事業を手掛ける農業総合研究所を買収すると発表した。SOMPOが農業分野に参入するのは初めて。
発表資料によると、農業総研に対して1株当たり767円で、株式の公開買い付け(TOB)を実施する。25日の終値514円に対し、49%のプレミアムとなる。買い付け期間は26日から2026年2月16日まで。最終的には全株式の取得を目指し、取得総額は約138億円を見込む。農業総研は同日、取締役会でTOBへの賛同を決めたと発表した。

大手生損保は少子高齢化を受け、保険事業とも親和性の高い介護やヘルスケア事業の強化を図っている。SOMPOは15年にワタミの介護事業を買収、ヘルスケア事業では24年6月にRIZAPグループと資本業務提携を結んだ。介護事業では2万人超の介護サービス利用者に食事を提供している。
今回の買収により、SOMPOグループが持つリスクマネジメントやデジタルといった技術や専門性と、農業総研が持つ生産者ネットワークや流通網を掛け合わせる。生産者の安定収入や消費者への安定供給につなげていきたい考えだ。
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