(ブルームバーグ):ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、ロシアはウクライナのエネルギー施設を攻撃するために中国の衛星画像データの支援を受けている可能性があると明らかにした。
ゼレンスキー氏はこの日、ウクライナ対外情報庁のイワシチェンコ長官との会談後、ソーシャルメディアへの投稿で、「ウクライナ領土に関する中国の衛星画像と、それに対応するエネルギーインフラへのロシアの攻撃との間に相関が見られる」と指摘。さらに、「宇宙ベースの情報データを提供している可能性のある中国企業とロシアとの結び付きが強まっていることを示す記録がある」と説明した。
ゼレンスキー氏は、この問題を同盟国と協議する方針を示し、約4年に及ぶロシアによる戦争の終結を目指す外交努力を損なうものだと批判した。宇宙データを提供する企業の関与について、中国政府が認識しているかどうかは不明だとしている。
ロシアはここ数カ月、ウクライナのエネルギー網に対しドローンやミサイルによる執拗(しつよう)な攻撃を続けており、厳冬期の停電で数百万人が影響を受けている。
ウクライナのキスリツァ第1外務次官は先週、中国の劉彬外務次官補と北京で会談し、戦争についても協議した。
米国はバイデン前政権下の2023年、ウクライナの一部地域の衛星画像をロシアの技術企業に提供したとして中国企業1社に制裁を科した。事情に詳しい複数の関係者が当時語ったところでは、米国はロシアの戦争を支援する企業の問題について、中国政府に懸念を伝えたという。
原題:Ukraine Says Chinese Satellites May Be Aiding Russian Attacks(抜粋)
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