サッポロホールディングスは24日、サッポロ不動産開発(東京都渋谷区)を米投資ファンドのKKRやアジア系PAGの陣営に、借入金も含めて4770億円で売却すると発表した。

発表によると、段階的にサッポロ不動産開発への出資比率を下げていき、取引完了後には完全に手放すことになる。計上する売却益は約3300億円を想定する。今回の取引で得た資金は、3000億ー4000億円程度を合併・買収(M&A)を含む酒類事業の成長投資に充て、1000億円程度を2030年度までの株主還元に割り当てる。

また子会社のサッポロビールを吸収合併し、2026年7月に社名をサッポロHDからサッポロビールに変更すると発表した。

「恵比寿ガーデンプレイス」などを保有・運営するサッポロ不動産開発の売却は、近年の不動産業界において最大級の取引規模となる見通し。不動産サービス大手CBREのリポートによると、2025年の最大の取引は米投資会社ブラックストーンによる「東京ガーデンテラス紀尾井町」の買収(約4000億円)だった。

不動産事業が非継続事業になることで、同社は25年12月期の通期営業利益予想を前回公表値から24%減の211億円に下方修正した。純利益予想165億円に変更はない。

次の焦点は、サッポロHDが得る売却益の使い道だ。サッポロ不動産開発の売却は、物言う株主(アクティビスト)で筆頭株主の3Dインベストメント・パートナーズが、酒類事業の業績不振を隠すものだとして求めてきた経緯がある。懸案の不動産事業に道筋を付けた上で、今後サッポロHDが成長戦略を描き、実行できるかが課題となる。

サッポロ不動産開発(東京都渋谷区)の売却を巡っては、10月にサッポロHDがKKRとPAG陣営に優先交渉権を与えた。だが条件が折り合わず優先交渉権を解除し、候補者の再選定に入っていたと、11月に日経新聞が報じていた。

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