タイの国王は、アヌティン首相からの要請に応じて下院の解散を命じました。来年2月までに総選挙が行われる見通しとなりましたが、カンボジアとの軍事衝突が続くなか、混乱に拍車がかかるおそれもあります。
タイのアヌティン首相は11日、下院を解散する意向を表明し、これを承認した国王が解散の勅令を発布しました。
アヌティン氏は今年9月、ペートンタン前首相の失職に伴って行われた首相指名投票で、最大野党「国民党」からの支持を取り付けて選任されました。
しかし、憲法改正の議論などをめぐって「国民党」と決裂。野党からの内閣不信任案の提出をアヌティン氏が警戒し、解散に踏み切ったとみられています。
来年2月までに総選挙が実施される見通しとなりましたが、国境地帯でタイとカンボジアとの軍事衝突が続く中、アヌティン氏が国民からの支持を得ようとさらに強硬化すれば、混乱に拍車がかかるおそれもあります。
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