タイとカンボジアの国境地帯での軍事衝突は10日も続き、双方の死傷者は100人を超えました。戦闘の規模が徐々に拡大するなか、アメリカのトランプ大統領が再び停戦の仲介に意欲を示しています。

タイとカンボジアが領有権を争う国境地帯で7日に始まった交戦は、10日も続いていて、戦闘は激しさを増しているとみられます。

カンボジアメディアによりますと、タイ軍は3日連続で、カンボジア領内を空爆したほか、戦車やドローンでカンボジア側を攻撃しました。

カンボジアではこれまでに、幼い子どもを含む民間人9人が死亡、46人が負傷したほか、10万人以上が避難しているということです。

一方、タイ軍は、タイ側の民間人が住む地域などにカンボジア軍が50発以上のロケット弾を撃ち込んだと発表しました。

4日間の戦闘でタイ軍の兵士4人が死亡、68人が負傷したほか、避難者は40万人を超えたということです。

事態の収束の兆しがみえないなか、今年7月の軍事衝突以降、両国の和平合意を主導してきたアメリカのトランプ大統領は両国の首脳と電話する意向を示し、再び停戦の仲介に乗り出す姿勢をみせています。