経団連は8日、株主総会で株主が議案を出せる「株主提案権」について、現行の要件を厳格化するよう提言した。

同日発表したコーポレート・ガバナンス(企業統治)に関する提言で、企業の規模や種類を問わず、議決権を300個以上有していれば一律に株主提案権を行使できるという現行制度は「合理性を有しているとはいえず、廃止すべき」と述べた。

背景として、増加する株主提案に対応する企業の負担が増大しているほか、アクティビスト(物言う株主)が短期的利益を追求する目的で業務執行事項に関する提案を行っていることなどを指摘した。

株主提案権は、議決権の1%または300個の議決権を6カ月前から所有する株主に認められている。経団連は、投資単位の引き下げなどにより議決権300個の投資額は以前に比べ低下しており、少額の資金でも提案ができることから「濫用(らんよう)的な株主提案が行われる可能性があるという指摘がある」としている。

そのほか、株主提案権の行使期限見直しや業務執行事項に関する定款変更の株主提案は認めないことも検討すべきとした。また、種類株を活用した長期保有株主を優遇する仕組みなども検討すべき課題として挙げた。

経団連のその他の提言:

  • 企業は「目先の資本効率改善に囚(とら)われた縮み志向のマインドを転換」し、中長期的な価値創造に資する投資を拡大することが重要
  • 有価証券報告書は形式的に株主総会前の開示を求めるのではなく、株主にとって議決権行使をするうえで必要な情報を個別に開示するなど、建設的な対話が自律的・実質的に促されることを目指すべき

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2025 Bloomberg L.P.