中国軍や海警局が、100隻を超える艦船を東アジアの海域に展開していると報じられたことについて、中国外務省の報道官は「法に則って活動している」と主張しました。

ロイター通信は4日、中国軍や海警局が多数の艦船を東アジアの海域に展開していると報じました。艦船は一時、100隻を超え、これまでで最大規模だったということです。

これについて中国外務省の林剣報道官は5日の記者会見で次のように述べました。

中国外務省 林剣 報道官
「関係国は空騒ぎしたり、過度に解釈したりする必要はなく、さらに理由もなく騒ぎ立てるべきではない」

そのうえで、林報道官は「中国側は一貫して防御的な国防政策を実行している」と強調したうえで、「中国の海軍と海警局は、国内法や国際法に則って、関連海域で活動している」と主張しました。

艦船の展開については、中国側が高市総理の台湾有事をめぐる答弁に強く反発していることや、台湾の頼清徳総統が防衛力の強化をはかると発表したことが背景にあるとみられていて、今後、軍事演習を行うのかどうか、その動向が注目されています。

こうした中、台湾総統府によりますと、頼清徳総統は国防部などに対して状況を把握するよう指示したということです。

また、総統府の報道官は中国に対して、大国としての責任を果たし、行動を自制すべきだと呼びかけました。