「異色の税調会長」で幅広い要望を検討か

高柳光希キャスター:
今回、要望の評価として「×」が少なかったということも、“高市カラー”の一つなのだそうですね。

TBS報道局 政治部 島本雄太 記者:
高市政権になって税調会長が、大蔵省出身の宮沢洋一氏から小野寺五典氏に変わりました。小野寺氏はインナーという税調幹部の経験もないため、自身でも「異色の税調会長」だと認めています。

高市総理が「税の専門家だけで役員は固めない」としていることもあり、税調幹部も「密室で決めず幅広く受け入れていきたいということで、なるべく『×』を減らして『△』を増やした」と解説していました。

高柳光希キャスター:
ただ、少数与党ですから野党との向き合いも非常に重要ですね。

▼公明党
・奨学金減税の創設
・自動車ユーザーの減税

▼国民民主党
・16歳未満の子を持つ親の税控除を復活
・外国人入国時に課税

TBS報道局 政治部 島本雄太 記者:
参議院では少数与党が続いていますので、法案を通すには野党の協力が必要です。小野寺税調会長は、国民民主党や公明党と相次いで会談をして要望を受けています。

実際に11月の総合経済対策では、2万円の給付が土壇場で盛り込まれるなど、最終局面で変わったこともありました。野党の要望は排除されるものではなく、今後、盛り込まれる可能性はあるかなと感じています。

井上貴博キャスター:
税調会長が変わったことで、何か変わったという印象はありますか。肌感覚を教えてください。

TBS報道局 政治部 島本雄太 記者:
税調幹部の多くも変わっています。総理に近い松島みどり氏が、インナーに入るなどして、総理の意向をより受けやすい環境に移っていたり、税の専門家ではなく商工系・産業政策に明るい人物が入っていたり、かなり幅広い議論がされるようになっているのかなと感じます。

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<プロフィール>
島本雄太
TBS報道局政治部 自民党担当 政調会長を中心に取材
休日は料理作りとお酒で気分転換

肉乃小路ニクヨさん
ニューレディー 銀行・保険会社など金融業界でキャリアを積む
独自の視点で経済・お金・人生観を語る