(ブルームバーグ):米ゴールドマン・サックス・グループは、ニューヨーク市に隣接するニュージャージー州ジャージーシティでの住宅開発プロジェクト向けに2億ドル(約311億円)超の建設資金を準備している。全360戸の同プロジェクトには、市場価格の物件に加え低所得者向け住宅も併設される。
「ホームステッド・ゲートウェイ」と名付けられた同物件は34階建てのタワーマンションで、ジャーナル・スクエア地区に位置する。開発を担うライオンズ・グループは、20億ドル超の不動産取引を手がけた実績を持つ。
プライスウォーターハウスクーパース(PwC)とアーバン・ランド・インスティテュートが今月発表したリポートは、ジャージーシティを全米で2番目に注目すべき不動産市場とした。1位はダラスで3位はマイアミだ。
同リポートは、ジャージーシティでは過去5年間に集合住宅の供給が20%増加したにもかかわらず、第2四半期の空室率は約2.8%だと指摘。一方、過去1年間の賃料の上昇率は2.4%と、全米平均の2倍に達する。
今回の案件で助言役を務めるジョーンズ・ラング・ラサールの資料によると、ゴールドマンのアーバン・インベストメント・グループは建設ローン、つなぎ融資、低所得者向け住宅税額控除(LIHTC)を活用した出資資本、その他の公的資本を通じてプロジェクトへの資金提供を行う予定だ。
住宅情報サイト「アパートメンツ・ドットコム」によると、11月時点でジャージーシティにおける集合住宅の平均賃料は月額3152ドルと、全米平均を93%上回る水準にあるが、マンハッタンに比べればまだ低い。ホームステッド・ゲートウェイの360戸のうち90戸は所得基準を満たした入居者向けの「手頃な」賃貸住宅となる予定だ。
原題:Goldman Finances $200 Million for Jersey City Residential Tower(抜粋)
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